SDGs×テック産業 = ソーシャルグッド(Social Good) 3 SDGs 目標 2『飢餓をゼロに』を考えよう
今回も引き続き、SDGs を取り上げます。
そしてテーマは、目標2の『飢餓をゼロに』について日本人として、
どう向き合うべきなのかに焦点を当ててお話します。
このテーマも目標1の『貧困をなくそう』と同様に日本人にはあまり関係のないイメージがありますが、実はそうでもなくて日本人だからこそ大事なテーマであることを私なりに解説出来ればと思います。
先ずは、国連が目標 2『飢餓をゼロに(ZERO HUNGER)』を解説するキャプションを読む と直ぐにその意味が明確になります。
「End hunger, achieve food security and improved nutrition and promote sustainable agriculture.
(飢餓に終止符を打ち、食料の安定確保と栄養状態の改善を達成するとともに、 持続可能な農業を推進する)」
この文章には、大きく 2 つの方向性があります。
1 つは、飢餓に終止符を打ち、食料の安定確保と栄養状態の改善
2 つ目は、「sustainable agriculture」、持続可能な農業の推進
日本人にとって何が大事なのかもうお気づきだと思いますが、最近話題の「栄養状態」と私 がコラムでも何度か取り上げた「農業」の問題です。
ではこの内容を4つのポイントに分けてさらに詳しくお話致します。
ポイント 1:
食糧の生産・共有・消費を見直す 飢餓という言葉のインパクトが強くて、イメージが片寄りやすいですが、目標2の「ZERO HANGER」は、大きな意味で【世界の食糧問題がテーマ】です。 そしてこの問題に対して、SDGs は、今こそ人類は食糧の「生産」「共有(供給)」「消費」の 方法を考え直すタイミングが来ているのをメッセージしています。
ポイント 2:
飢餓には、3 種類あります。 ごっちゃになりやすいのですが、「飢餓」には3種類あって、長期間にわたり十分に食べる ことができず栄養不足となり「生命の維持が困難な状況」と「社会生活に支障をきたす状態」、
そして「食事量(カロリー)は十分でも、栄養素などの不足による心身の影響」のことをいいます。
国連の資料によると、世界人口の 9人に 1 人(8 億 1,500 万人)が栄養不良に苦しんでいるそうです。3 つ目の飢餓は、現代病でもあり食事は十分とれているのに栄養が偏って る人は先進国では問題になっています。
ポイント3:
(全世界の飢餓対象の人 8 億 1500 万)地球レベルで考えると
食糧が不足してるわけじゃない?!バランス(不平等)問題
そして、飢餓問題における1番の問題は、「不足」分の食糧に対して地球全体では、
8 億 1500 万人以上の食糧は十分に「生産」できているという現実です。
世界では、「気候変動」による災害等の影響で農作物が収穫できなかったり、保存された倉 庫に問題が起きたり、また地域によっては「紛争」により資源・食糧の奪い合いや、陸海空 の輸送ルートが閉鎖され流通が困難になる場合もあります。
他にも格差問題や食品ロス問題などの原因が考えられます。
ポイント 4:
「食品ロス」そして「感謝の気持ち」 日本の食糧問題は2つあります。その内の1つが、食糧「不足」に反し「食品ロス」です。 そして更には、そのロスとなった食品を焼却するのに日本全体で約 1 兆円の経費がかかっ ているという現状です。普通にダブルにもったいないですね。 (実はこれが1番の飢餓問題になる。入る)
消費者庁は、その対策として、令和 1 年 5 月から『食品ロスの削減の推進に関する法律』を 公布し、国、地方公共団体等の責任等を明らかにするとともに、削減における基本方針を定め、都道府県に対し、市町村、関係機関・団体に周知及び指導を促しました。
突然ですが、みなさんは「食事」ができることに感謝してますか?
『いだだきます』『ごちそうさま』言えてますか?
SDGs が、目標2でメッセージするのは、食糧に対する意識改革も含まれています。
特に食事をするということは、古来・伝統・文化からある収穫した作物をいただくという「感謝の 気持ち」と「家族や気の知れた人たちと一緒に食事ができる幸せ」です。
お腹がすいたとき 冷蔵庫を開けて食べものがあることが「普通の生活であることのありがたさ」など、【食事 をいただく感謝の気持ち】を、宗教的だけではなく、人として、教育として、今こそ考え直 すことが「食品ロス問題」であり「ZERO HUNGER」だと私は思います。
テック産業アナリスト のと裕行でした。ありがとうございました。