産業(Industry)×テクノロジー(Technology)×Outlook=テック産業の見通し②1周年記念スペシャル・「テック産業アナリスト」について語るpart2
●今週の気になる【テック産業ニュース】:「50万円EV 国産でも可能か?」
日本経済新聞の2021年2月10日朝刊の記事に『中国で50万円程度の小型電気自動車(EV)が売れている。一回の充電で走れる距離は百数十キロにとどまるが、日常には十分との評価だ。上海汽車集団はこの分野のヒットにより、2020年の新エネルギー車販売が中国トップとなった。輸出も見据えており、新興国などの海外市場を席巻する可能性がある』と自動車産業にとって衝撃的なニュースが飛び込んできました。
さて、この中国のEVで実現した「50万円EV」は国産でも可能でしょうか?
・走れる距離は百数十キロにとどめる。最高時速100キロ
・エアコン付き、車載電池も最先端でなくコストを削減。家庭用電源で充電可能
それに加えて国産には、
・アップルやグーグル等と提携して、ナビや可能な電気設備は市販のスマホで代替。
そのスマホをしっかり車載でき、連動できる仕組みに
・安全性はしっかり確保
私は日本の車も家電も不要な機能が多く、余分についていると日々感じています。
国産製品を最低限の必要なシンプルな装備にして「50万円EV」は実現できると思います。
しかし、消費者はウエルカムでも、もしこのような新製品が普及してしまうと既存のメーカーさんやその部品会社さんが窮地に追い込まれてしまうかもしれません。
まずは、インドでシエア4割を握るスズキさん等がインドと国土交通省・経済産業省・外務省としっかりタッグを組んで挑戦するのが良いと思います。
このあとも、いろんな夢を実現する【テック産業の未来】について語りたいと思います。
●「X‐Tech(クロステック)」は新たな可能性を生む
今回も前回に引き続き1周年記念スペシャルとして【テック産業の未来】のOutlook(見通し)についてお話したいと思います。
実は【テック産業】のことを【X‐Tech(クロステック)】と表現する事があります。
それは、私も毎回タイトルに使っているのですが、
「○○×(かける)、○○」といった「X(エックス)」ではなく掛け算の「×(かける)」、
そう「×(クロス)」させることを指しています。
つまり様々な「産業」と「Tech」、『Technology・Technical』を掛け合わせることで新たな可能性や産業を生むということです。
それに加えて、実際には「×(クロス)」だけではなく、「X(エックス)」の本来の意味である数学でいう「未知数」や「座標」「変数」、そして、「未知の物事」という意味も含まれています。
ちなみに、この動画でもよく引用する『デジタルトランスフォーメーション(DX)』の『X』も両方の意味が含まれていますが、意外と知られていません。
しかし、デジタルを使い新たな「座標」や「未知なる物」を見つけることが『DX』だと考えれば個人的にはとてもロマンを感じます。
●テック産業が新たな時代の「道」を示す
そして、今まで様々な【X‐Tech】、【テック産業】をご紹介してきました。
・医療や健康を扱う「Health×Technology」の【ヘルステック(HealthTech)】
・農業のスマート化を進める「農業(Agri)×Technology」の【アグリテック(AgriTech)】
・日本では現在、「GIGAスクール構想」という小学生・中学生全員にコンピューターの配布とネットワークの環境整備が進むと同時に教育のデジタル化の波、「Education(教育)×Technology」の【エドテック(EdTech)】
また、アナリストとして未来ビジョンへ向けた【X‐Tech】の提案もしました。
・SDGsの目標12『つくる責任つかう責任』の目標達成のために消費者庁が推奨する
『エシカル消費』から発展させた「エシカル(倫理)×Technology」の【エシカルテック】
これにはデジタル化に伴う「AI活用の倫理」でもあり、大袈裟化かもしれませんが、日本だけでなく「世界の平和」を考えることだと提案しました。
・生活を豊かにするための「life(生活)×Technology」【ライフテック】
今やヨーロッパでは当たり前となった【シェアリング・エコノミー】をベースに行政や地域の活性化や介護問題などを取り上げました。
私の中で【テック産業】という新たなデジタルテクノロジーとの【X】掛け合わせは、机上の空論ではなく日本や企業、ローカル地域の生活経済をより良くするための一つの「道具(ツール)」だと思っています。
しかし、その「道具」の使い方によっては、新たな「道」を示す「具(ツール)」になると
信じています。
そしてそれが、私たちが住む、まちづくりに生かされ貢献することが【テック産業アナリスト】としてのビジョンであり、私のライフワークです。