エドテック(EdTech)× 未来の教育 = 新エデュテーメント時代の到来!
~パートナーと共に学び続けることが新たなエデュテーメント~
2020年4月7日、政府はスマートフォンなどのビデオ通話機能を使ったオンライン診療について、受診歴がない初診患者にも認めることを正式に決定しました。これは、新型コロナウイルスの感染が広がるなか、オンライン診療により、院内感染を防ぎ、医療体制が崩壊しないようにと緊急経済対策に盛り込まれた施策です。
今まで医療従事者の方々は、マスク不足や感染リスクの高い現場で、患者と接しなければいけませんでしたが、オンライン診療により、安心安全性だけではなく、今後の様々な可能性も高まります。もちろん聴診器や触診での診察はありませんが、地方在住でも専門医による受診、医療ケアやPSTD(ストレス障害)、更にはセラピーやプライバシー問題などにも適していると思います。また、将来AIやloTなどテクノロジーも加わり、遠隔診療の未来に期待が高まります。そして、このオンライン診療など、テクノロジーを活用した医療を【メドテック(医療×テクノロジー)】といい、海外では日常的な医療サービスとなっています。
アメリカでは1970年代から実験が始まり、2015年には1500万人の患者が診療を受けたことを考えると、日本のICT医療の遅れを感じます。近年では、医療専用のアプリが開発され24時間、安価で受診できるシステムもあり、日本での一般利用が楽しみです。この【メドテック】については、改めてコラムで取り上げ、ご紹介したいと思っています。
それよりも今、ヨーロッパの各国で、医療に関係するブームになってることがあるのですが、皆さんはご存知ですか?これに対して、世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長もツイッターに動画を投稿し、「素晴らしい連帯だ」と称賛されました。
そのブームの例を挙げると、スイス・ジュネーブでは、午後9時になると、新型コロナウイルスで奮闘する医療現場の方々に感謝を込めて、街中で一斉に拍手や口笛が鳴り響きます。ミラノやローマでは人々がバルコニーで楽器を演奏したり、国歌を歌ったりしてエールを送り、フランスでは、アパートの窓からオペラ歌手が歌う姿もありました。
また、毎日ではないですが、イギリスでは、3月26日午後8時ちょうどに感謝の拍手を送ろうという呼び掛けがインターネット上で広がり、多くの市民が応じただけではなく、エリザベス女王やジョンソン首相も加わり、「ケアラー(世話をする人)たちに拍手を」と名付けられ、その光景は感動すら覚えました。ちなみに日本でも、福岡市役所が「フライデー・オベーション」と名付け、毎週金曜日の12時から約3分間、医療従事者の方々に拍手を送っています。
本当に素敵な取り組みで、動画を見ると、まさにリアルエンターテーメント!思わず拍手を贈りたくなりました。「エンターテインメント」の語源は、ラテン語のinter(一緒に)とtenere(維持する)が合わさり生まれた言葉です。今こそ、国や地域が一つとなり、人と人とのパートナーシップという結び付きを「真のエンターテインメント」として表現、継続する時なのかもしれません。
改めて思いました。一人じゃダメなんです。日本も、共に思いを「一緒に維持する」ことが大事なんです。他人事ではありません。私たちも、この緊急事態宣言を乗り切るために、感謝の気持ちを持続可能にして、意味ある生活をしませんか!
先ずは、私たちのために働いて頂いている、医療従事者の皆さまに、心からの感謝を込めて、私たちも拍手を贈りましょう!『ありがとうございます!!』
今回のコラムは、未来の教育【エデュテーメント】についてお話します。
●オンライン教育プラットフォームから未来を学べ
前回、前々回と学校教育の【エドテック】についてお話しましたが、今回は、年齢関係なく楽しめる「未来の教育」についてお話したいと思います。
その代表的なものが「イーラーニング」です。既に会社や学校でお使いの方も多いと思いますが、今後テクノロジーの進化にともない「イーラーニング」は飛躍的な成長を遂げると思っています。そして、そのヒントが海外にあるのでご紹介したいと思います。
皆さんは、「Fiverr Learn(ファイバー・ラーン)」「Coursera(コーセラ)」「Udemy(ユーデミー)」といった名前を聞いたことはありますか?これらは全て【オンライン教育のプラットフォーム】です。日本では「大規模公開オンライン講座・MOOC(ムーク)」が代表的と言われていますが、海外のプラットフォームは、スケール感やビジネスモデル、そしてターゲットも明確です。分かりやすく説明すると、Amazonプライムのようなシステムです。もちろん教育用の動画(イーラーニング)がベースですが、国内外問わず、様々なメーカーのコンテンツを仕入れる場合と、自社制作して販売する場合があります。そして、アプリゲームのように、基本無料ですが、ステップアップの有料コンテンツや専門のスキルセットを購入するシステムもあります。
そして、ポイントは、「ブランディング」と「インタラクティブ」がしっかりしています。
例えば「コーセラ」は、講師はトップ企業や大学教授がメインです。大学は、プリンストン大学・デューク大学・スタンフォード大学など世界レベルのブランド大学で、日本は東京大学のみ参加しています。2700以上のコンテンツ、会員数は約1000万人で、資格も取れますが日本語はありません。
「ユーデミー」は、2015年にベネッセコーポレーションが権利を買いオープンしました。会員は全世界最大の約4000万人、13万もの口座があり、誰でもコンテンツをYouTubeのようにアップ出来るのが特徴です。但し、日本版は契約のシステムなど少し違います。しかし、このアップロードスタイルのプラットフォームは、もし専門性のスキルがあり教えるコンテンツがあれば、是非ともチャレンジしてください。優良株です。
「ファイバーラーン」は、スペシャリストの育成がしっかりしていて、就職に結びつくイメージがあります。現状、日本語はありませんが、海外でのスキルアップを目指すなら、グローバルユーザーベースにイーラーニングを提供してますし、何よりも第一線で活躍されてる方のノウハウが直接学べたり、スポンサーとの交流するシステムもあり、ビジネスに繋がる可能性もある「ファイバーラーン」は、情報収集するだけでも価値があります。特にグラフィックデザイナー等、マスコミ系に強いです。終了認定もありますし、フリーランスで仕事をするクリエイターにお薦めです。
以上が大注目の3つのプラットフォームですが、なんといっても、全ての教育基準がグローバルスタンダードで、世界に通用するものを、小学生から大人まで学べます。今後、日本独自のものも増えて行くのは間違いありませんが、「イーラーニング」のビジネス市場は、これからが本格的です。先ずは、ベネッセコーポレーションが運営するユーデミーは、イーラーニング界のYouTubeです。成功すれば不労所得として高額な収入を得る可能性があります。
ただし、教育プラットフォームがあれば、学校へ行かなくてもいいという考えではなく、それ以上に、学校の重要性が見えてくると思います。それにプラットフォームは、今までの教育のように与えられたものを平等に学ぶのではなく、自ら興味があるものを自ら楽しんで、選択してパートナーから学ぶ教育です。
●エデュテーメントは新たな教育テクノロジー
次に【エドテック】の未来を左右するのは、エデュケーション(教育)とエンターテインメントを掛け合わせ言葉の【エデュテーメント】です。元々は1975年頃のドキュメンタリー番組の企画として使われたのが始まりですが、アメリカでは、博物館や科学館のパラダイムとして成長しました。
今までのエデュテーメントのイメージは、「セサミストリート」や日本の「ポンキッキーズ」「しまじろう」のようなバラエティーな楽しみ方でしたが、未来の教育は、テクノロジーの技術により、トムハンクス主演の「王様のためのホログラム」のような立体的な映像を投影する3D ホログラムと会話する時代が近づいています。
これは、私が提案する【新エデュテーメント】ですが、プラネタリウムは天体を見るミュージアムですが、最新テクノロジーを使って、アフリカのサバンナに実際にいるように、地球の行きたいところがバーチャル体験できるミュージアム、地球プラネタリウム「アースリウム」なんていうのも、きっと夢じゃありません。
そして、私が理想とするDX都市の中に、この「アースリウム」をエデュテーメント施設として完成させるのが私の夢です。