· 

テック産業アナリスト-のと裕行のライフイノベーションコラム-5

ノット5『DX都市×テック= 未来のライフライン~AI崩壊はしない~』

 

政府は、2月27日新型コロナウイルスの感染拡大を受け、3月2日から全国すべての小学校、中学校、高校などについて、春休みに入るまで臨時休校とするよう要請する考えを安倍総理大臣がしましました。

そして、世界のテック産業にも影響が出始めています。例えば、米マイクロソフトでは、先日のアップル社に続き1~3月期の業績予測が自社の当初予測に届かない見通しであると表明し、その他メーカーでもパソコンやタブレットの出荷にも影響を受けています。

富士通グループでもコロナ対策として、妊娠中や基礎疾患を持つ社員の在宅勤務回数を無制限にしたり、富士通レッドウェーブやイベントの活動自粛など様々な対策に動き出しました。

しかし、こんな時こそ、風評に流されず大切な情報を見極めるメディアリテラシー力を持ちたいものですね。

今回は、前回に引き続きデジタル・トランスフォーメーションをテーマにお話します。

・未来のライフライン

 

「皆さん、AI、5G、loTなどデジタルテクノロジーの進化に皆さんは恐怖を感じていませんか?それは間違った認識です。デジタル・トランスフォーメーションの考え方はこれまでの認識と全く違います。デジタルは今よりもっと、人と地球にやさしい【未来のライフライン】になります!」

トランスフォーメーションの意味は、さなぎが蝶になるように劇的に成長変化することですが、テック産業は、我々により良い生活環境、【未来のライフライン】を提供してくれる夢のテクノロジーです。

最近、「AI崩壊」という映画がヒットしましたが、描かれているのは10年後の未来です。人々の個人情報や健康など全てをAIに管理される。しかし突如、AIが暴走し始め、人間の生きる価値を勝手に選別し、殺戮を始め、国中が大混乱になるというストーリーです。

もちろん、ドラマとしてはとても楽しめますが、現実の10年後にそんなことは起こりません。少なくともAIが勝手に殺人を判断することはありえません。人間が病気をするようにAIにもごく稀なトラブルや事故があっても、それらはSFドラマの発想です。

ただし、人間は未来、今以上に精神性や意志の強さや決断力が求められる可能性はあります。ですから、AIは、これからは顔認証だけではなく、顔色認証というか、あなたの心の動きを判断し、ホスピタリティも高くなり、過去の情報ももちろんですが、今あなたが生きているというリアルライブ情報により、現状の最適さを導き出す、人にやさしい【未来のライフライン】となるはずです。

ちなみに涙は、感情によって左右出る方や、量が違うのをご存知ですか?

人は、嬉しい涙は右目から、悲しい涙は左目から出るそうです。これらの涙の感情もいつかAIは、心の色を顔色認証し、今あなたに必要な処方をしてくれるでしょう。

企業や環境も同じです。例えば組合せ最適化問題を解決する【量子アニーリング技術】というものがありますが、これらも「物流」「医薬品」「金融」「自動運転」などに今後活用されることでしょう。しかしまだこれからなんです。さなぎなんです。

私はこの技術に、今最も注目していますが、この情報処理に物理学の概念を取り入れた、組合せ最適化処理を高速かつ高精度に実行するテクノロジーです。

このように【量子アニーリング】など様々なテクノロジーは、日々進化し蝶になる未来は近いのです。期待してください!

さて、皆さんが、恐怖を感じている正体を暴いておきます。

それは、テクノロジーを使った犯罪です。そして、憎むべきは、その犯罪を犯す人なんです。

例えばインターネット上では、電子マネーを搾取する特殊詐欺が横行しています。

いつかきっと犯罪者を特定し見つけるのに【量子アニーリング技術】は可能にしてくれるでしょう。

しかし、本当に懸念するのは、テック産業の進化問題より、それらを取り締まる法律、つまり人や政治の問題です。

崩壊してるのはAIではなく、人の心の中にあるのかもしれません。

次回も引き続き、デジタルトランスフォーメーションをテーマにコラムを書きます。